暖かな気温と豊富なエサで
秋の幼虫の倍のスピードで成長
暖かい時期のアゲハチョウ(ナミアゲハ)の幼虫は、よく食べ、どんどんと大きくなっていきます。以前、10月末に山椒の木に産み付けられた卵は、12月末に蛹になりました。
しかし今回、正確な記録は付けていませんが、2020年5月27日(水)に体長5mm程度の幼虫を3匹見つけ、6月22日(月)に最後の1匹が蛹になっています。秋の幼虫に比べて倍くらいのスピードで成長しているようですね。暖かな気温と豊富なエサが関係しているのでしょうか。
【生き物の飼い方】アゲハチョウ(ナミアゲハ)の幼虫の飼育と羽化、手軽で世話いらずでも大きな変化が自由研究にぴったり!
幼虫がいない!
スズメに食べられた? それとも脱走!?
2020年5月27日(水)に見つけた3匹の幼虫。一番成長の早かった1匹は、残念ながらそろそろ蛹かな、という段階で、おそらくスズメに食べられてしまいました。もう1匹は、蛹になる直前に脱走。そして最後の1匹が、6月22日(月)に蛹になりました。
アゲハチョウの幼虫は、蛹になる直前に体内の不純物をすべて出し尽くします。通常のフンは丸いコロコロしたものですが、不純物はドロッとしているので、すぐにわかります。
これを見つけると、近くの枝などに糸で体を固定している姿を見ることができます。しかし、結構な確率で姿が見えなくなってしまうことも…。
というのも、幼虫は蛹になる快適な場所を探すために、今まで育った木を離れてしまうことがあるのです。
大きくなるとスズメに見つかって食べられてしまうことも増え、また蛹になる前の脱走も頻繁に起こります。今回も1匹、また1匹といなくなる幼虫をなんとかするべく、幼虫のいる山椒の木を室内に、そしてダンボールの囲いの中に入れ、家庭菜園用の不織布で木を覆うことにしました。
せっかく蛹になる直前まで育ち、羽化が楽しめると思った矢先にいなくなるのは、けっこう寂しいものなのです。
家庭菜園用の不織布なら、光を通すので作物は育ちます。室内に入れるので水やりだけ気をつけておけば、大丈夫そうです。しかも外では実際に葉を触らないと気づきにくかった山椒の香も、布で囲っていることで囲いの中に頭を入れるとほんのり漂ってきます。
突然舞い降りたアゲハチョウ
もしやあなたは!?
蛹の期間は10日〜2週間程度。7月上旬には羽化かなと、そんなことを思っていた矢先の6月23日(火)、室内をひらひらと舞う1匹※の蝶が。蛹は当然まだ羽化しないので、どうやら脱走した幼虫が人知れず室内で蛹になり、羽化した模様。しかし、あれだけ探して見つからず、羽化してからも抜けた蛹は見当たりません。どこにいたんだろう?
しかし、いずれにしてもよかった。そして、自然の力はすごい!
※蝶の数え方は、正式には「頭」のようです。一般用語としては「匹」、雅語的に「羽」を用いることもあるそうです。
臭覚が干からびてしまった!?
無事羽化できるかな?
あと1匹幼虫がいるのですが、その幼虫は臭覚が出たまま体内に格納されず、しばらくしたら臭覚が干からびてしまっていました。ネットで調べると「無事に羽化できたこともある」と書かれているのを見つけたのですが、問題なく羽化に至るでしょうか? 元気にエサは食べているので、見守っていきたいと思います。
【生き物の飼い方】アゲハチョウ(ナミアゲハ)の幼虫の飼育と羽化、手軽で世話いらずでも大きな変化が自由研究にぴったり!
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