恐竜博2023

恐竜博2023のポスター主役は鎧竜屈指の完全度を誇る “ズール”!
恐竜たちの「攻・守」から恐竜学の最前線を解説!

2019年夏に国立科学博物館で開催された「恐竜博2019」。それから3年半、2023年に「恐竜博」が帰ってくる! 特別展「恐竜博2023」が2023年3月14日(火)〜6月18日(日)国立科学博物館で開催!

特別展「恐竜博2023」では、鎧竜史上最高の完全度と謳われる「ズール・クルリヴァスタトル」の実物化石を中心に、身を守るためにトゲやプレートを進化させた装盾類(そうじゅんるい/剣竜と鎧竜の総称)の進化について解説しながら、恐竜たちの「攻・守」という観点から恐竜の進化を読み解きなおします。

【関連ページ】特別展「恐竜博2019」体験レポート!




「守」の代表は鎧竜「ズール」
「攻」はティラノサウルス類ゴルゴサウルス

「守」を代表する恐竜として取り上げるのが、アンキロサウルス類の鎧竜「ズール」。その実物化石は、カナダ最大の総合博物館「ロイヤルオンタリオ博物館」以外では初公開となります。

ズールは頭骨から尾の棍棒まで揃った状態でアメリカの約7600万年前の地層から発見されました。アンキロサウルス類では初の事例です。全長は約6メートルもあり、アンキロサウルスと肩を並べる最大級の鎧竜です。特別展「恐竜博2023」では、鎧竜類に特徴的な頭部から背中を覆う装甲、尾の棍棒までを展示します。

「攻」を代表する恐竜としては、ズールと同じ時代に生きた「ゴルゴサウルス」(ティラノサウルス類)の全身復元骨格を、ズールの全身復元骨格と相対するように展示。当時の恐竜たちの「攻・守」を臨場感ある展示で体感できます。

恐竜博2023の写真

ズール(左)とゴルゴサウルスの対峙シーン photographed by Paul Eekhoff
©Royal Ontario Museum

また、2020年に国立科学博物館とアルゼンチン自然科学博物館との共同調査チームが発掘し、2022年に新種と発表された、南半球の頂点的存在だったと言われる肉食恐竜「マイプ・マクロソラックス」を、白亜紀最末期に北半球の生態系のトップにいたティラノサウルス・レックスなどと対比させながら紹介します。

特別展「恐竜博2023」見どころ

「攻・守」が進化させた恐竜たち!
今からおよそ2億3000万年前の中生代三畳紀、最初期の恐竜は全長1メートルくらいの肉食だったと考えられています。その中から豊富な資源である植物を主食とする恐竜が出現し、恐竜の形や大きさに多様性が生まれました。

特別展「恐竜博2023」では、究極の防御のためにトゲやプレートを進化させた装盾類の進化、そのような進化に対抗しなくてはならなかったさまざまな肉食恐竜たちの進化を比較しながら、恐竜たちの「攻・守」をキーワードに、恐竜学の最前線を解説!

鎧竜屈指の完全度を誇るズールの全身実物化石が日本初上陸!
鎧竜史上最高の完全度と謳われる「ズール・クルリヴァスタトル」は、肉食恐竜から身を守るためのトゲトゲした骨質のウロコからなる装甲、肉食恐竜の骨を破壊するような強力な棍棒をもつ尾が特徴です。

「クルリ」はラテン語で脛、「ヴァスタトル」は破壊者を意味しており、長さ3メートルもある尾の先にある推定7キロの棍棒を振りまわすと、ゴルゴサウルスの脛をも破壊する威力があったと考えられています。1個体で頭骨から尾の棍棒まで発見されたのはアンキロサウルス類ではじめて。その完全度、保存状態の良さから、鎧竜の進化を解明する大きな手がかりのひとつとなる恐竜です。頭骨から尾の棍棒までを、生きていたときの姿のように観覧できる展示手法に世界ではじめて取り組みます。

恐竜博2023の写真

ズール・クルリヴァスタトルの背中部分(実物化石) photographed by Paul Eekhoff
© Royal Ontario Museum

北半球の王者 ティラノサウルス類
ズールと相対したゴルゴサウルスなどのティラノサウルス類は、白亜紀後期に急激に大型化し、アジアと北アメリカの生態系で食物連鎖の頂点に上り詰めました。特別展「恐竜博2023」では、ゴルゴサウルスや史上最重量個体のティラノサウルス「スコッティ」などから、恐竜の「攻」の進化に迫ります。

恐竜博2023の写真

ティラノサウルス「スコッティ」全身復元骨格(むかわ町穂別博物館所蔵)
©Courtesy of The Royal Saskatchewan Museum

南半球の王者! 新種の肉食恐竜を日本初公開!
特別展「恐竜博2023」監修者の真鍋真(国立科学博物館 研究調整役 兼 副館長)らの調査隊によって2020年にアルゼンチンで発掘され、2022年に新種として命名された肉食恐竜「マイプ・マクロソラックス」。推定全長9メートルはメガラプトル類の中で最大級であり、白亜紀最末期の種だと考えられています。この発見により、北半球の王者ティラノサウルス類に対して、南半球ではその座にメガラプトル類がいた可能性が高くなってきました。

 特別展「恐竜博2023」は、2023年3月14日(火)〜6月18日(日)に国立科学博物館で開催! さらに2023年7月7日(金)~9月24日(日)には、大阪市立自然史博物館(大阪・長居公園)で開催予定!

ロイヤルオンタリオ博物館
1914年に開館し、北米の文化施設のトップ10に入る、カナダで最大かつもっとも総合的な博物館。1,300万点を超えるトップクラスの美術品や自然史標本が収蔵されており、40のギャラリーや展示スペースで紹介されています。ロイヤルオンタリオ博物館は恐竜をはじめ化石発掘の野外調査を実施する屈指の研究機関として、またコレクションにもとづく博物館研究の国際的リーダーとして、芸術、文化、自然界に対する我々の理解を深めるために極めて重要な役割を果たしています。100年以上にわたり行われている古生物学の野外調査で世界的に重要な恐竜やその他の化石のコレクションを収集、収蔵し、その成果は世界最高水準の古生物学ギャラリーで見ることができます。

恐竜博2023の写真

ロイヤルオンタリオ博物館外観
©Royal Ontario Museum

イベント名
特別展「恐竜博2023」
開催期間
2023年3月14日(火) ~ 2023年6月18日(日)
休館日
月曜日
開催時間
9:00~17:00(入場は16:30まで)
対象年齢
乳児(0~3歳)
幼児(幼稚園)
小学校低学年(1、2、3年生)
小学校高学年(4、5、6年生)
中学生・高校生
大人
開催場所
国立科学博物館(〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20)
https://www.kahaku.go.jp/userguide/access/
アクセス
・JR「上野」駅(公園口)から徒歩約5分
・東京メトロ銀座線・日比谷線「上野」駅(7番出口)から徒歩約10分
・京成線「京成上野」駅(正面口)から徒歩約10分
料金
未定
駐車場
※敷地内に駐車場および駐輪場はありません。
公式サイト
主催者名
・主催:国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社
・協賛:鹿島建設、Gakken、DNP大日本印刷
・学術協力:ロイヤルオンタリオ博物館
問い合わせ
ハローダイヤル:050-5541-8600


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