進化する!?恐竜研究展

港区立みなと科学館「進化する!?恐竜研究展」の画像

【アロサウルス】 ジュラ紀を代表する肉食恐竜で、百体をこえる多くの化石が見つかっている

恐竜研究の現場、最先端の科学技術を紹介!
恐竜くんのワークショップや講演会も実施!

港区立みなと科学館では2023冬の企画展として2023年12月13日(水)〜2024年1月30日(火)まで「進化する!?恐竜研究展」を開催!

約6600万年前にそのほとんどが絶滅した恐竜に関する研究は現在でも絶えず進歩し、その新たな研究成果により恐竜に関する情報は常に更新されています。その背景には、恐竜研究に用いられる科学技術の進化が深く関係しています。




今回の企画展では、恐竜の全身骨格(レプリカ)の展示のみならず、日常では目にすることのない恐竜研究の現場、そこで利用されている最先端の4つの科学技術を紹介することで、恐竜研究の「今」を紹介します。

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【ステゴサウルスのスパイク】 尾の先にあるスパイクが特徴的な植物食恐竜のステゴサウルスと肉食恐竜のアロサウルスが戦っていたという化石証拠

第1章 恐竜研究の最前線
大迫力! アロサウルスの全身骨格(レプリカ)
全長約7メートル、全高約2メートルの大迫力のアロサウルス全身骨格(レプリカ)を多目的ロビーに展示し、最新の研究からわかる生態を解説します。

第2章 恐竜研究に使われる最新技術
最新の研究から一例を紹介すると、レーザー励起蛍光法(れいきけいこうほう)により軟組織を観察できるようになったことによって、アンキオルニスの特徴(長い後脚を持つ)が判明しています。このように恐竜研究においては、今、次々と新発見が出てきています。その新発見を支えている最新技術の数々を紹介します。

レーザー励起蛍光法
化石へ高出力レーザーを照射することによって、軟組織が発光し観察が可能となる方法。レーザー励起蛍光法により軟組織が観察できたアンキオルニスの産状骨格(レプリカ)と生体復元(レプリカ)を展示。
※産状骨格:発見されたときの状態の骨格。
※生体復元:皮膚やしわなど科学的根拠に基づき細部までリアルに再現した生体模型。

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【アンキオルニス】 レーザー励起蛍光法により産状骨格から軟組織 を観察することができた

CTスキャン
壊れやすい化石もノジュールから掘り出すことなく、X線撮影によりそのまま内部構造を観察することが可能な技術。CTスキャンの仕組みとどのように恐竜研究に応用されているか解説したパネルを展示。
※ノジュール:内部に化石を含むことがある硬くて丸い石球(団塊)。

3Dプリンター
現地で発掘された化石をその場でスキャンし3Dデータをオンラインで研究所などへ送れば、そのデータを基に3Dプリンターで出力して模型をつくることが可能となり、出力した骨格は実物化石や石こう模型に比べて大変軽いため、スピーディーな研究が可能となる技術。3Dプリンターの仕組みとどのように恐竜研究に応用されているか解説したパネルを展示。

走査電子顕微鏡(SEM)
メラノソームが見られるような状態の良い化石を走査電子顕微鏡で観察することによって、そのかたち、大きさ、密度から恐竜の体の「色」を推定できるようになりました。走査電子顕微鏡によって羽毛の色がわかったとされるシノサウロプテリクスの産状骨格(レプリカ)と生体復元(レプリカ)を展示。
※メラノソーム:メラニン色素を合成・貯蔵する細胞内の袋状の構造物。

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【シノサウロプテリクス】最新研究で色素細胞であるメラノソームの分布を確認でき、現代の鳥のものと比較することで色がわかった

第3章 そもそも恐竜研究って?
恐竜研究は、発掘調査、化石研究、データ解析の3種類にわけることができます。恐竜研究は実際にどのように行われているのか、化石発掘現場の再現と発掘に使用される道具の展示や発掘の様子の動画などで紹介し、恐竜研究の「昔」と「今」を比較することで詳しく紐解いていきます。また、発掘された化石の一例としてトリケラトプスとティラノサウルスの頭骨(レプリカ)を展示します。

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【発掘道具】ハンマー、ボンド、タガネなど

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【トリケラトプス】(発掘された化石の一例)3本のツノという意味の鳥脚類の恐竜で、しばしばティラノサウルスと対決していた

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【ティラノサウルス】(発掘された化石の一例)最大全長13メートルに達する肉食恐竜で、バナナのような歯で獲物を骨ごと噛み砕いて捕食していた(以上の画像提供:中央宣伝企画(株))

第4章 これからの恐竜研究
恐竜研究は日々進化し続け、すでに発見されている恐竜においても技術の進歩によって新たな発見がなされています。また現在、学名のついている恐竜は約1,100種で、これは全体のたった1%未満と考えられています。したがって恐竜研究はまだまだ新発見がある研究分野であると考えられます。本章では恐竜研究の意義について考え、研究者からのコメントを紹介します。

関連イベント
企画展開催期間中には、下記の関連イベントを開催します。

テーブルサイエンス「みんなで描く未発見の恐竜!?」
人類よりも長い歴史を生きてきた恐竜ですが、発見され、現在学名の付いている恐竜はほんの一部。そこで未発見の恐竜をイメージして自由に色を塗った恐竜が、卵から孵り画面の中に現れて動き出すテーブルサイエンスを開催します。会期中は毎日10:00~18:00(最終受付は17:45)まで、予約不要でどなたでも参加できます。

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「みんなで描く未発見の恐竜⁉」 (画像提供:リコージャパン(株))

プラネタリウム「アッテンボロー博士と秘密の博物館」の投影
同館のプラネタリウムで「アッテンボロー博士と秘密の博物館」を投影。内容は、現在から太古にいたるまで存在した数多くの全身骨格や化石が展示されている世界トップクラスの博物館「ロンドン自然史博物館」を舞台に、自然科学界の権威アッテンボロー博士が秘密の不思議なツアーを案内するもの。
※プラネタリウムは観覧料が必要です。投影日時は公式ホームページをご確認ください。

デイビット・アッテンボロー博士
世界的に有名な動植物学者。また映像プロデューサー、作家、ナレーター。1952年よりBBCのプロデューサー、局長として活躍。

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©︎ Colossus Productions,Ltd.

ワークショップ
恐竜くん直伝めざせ!恐竜イラストレーター
絶滅した恐竜を生き物として捉え、恐竜の骨格の観察をし、現代の生き物と比較することで科学の基本的な考え方に触れるワークショップ。
・日時:2024年1月8日(月・祝)
① 11:00~12:00
② 13:30~14:30
・講師:恐竜くん(田中真士氏)
・定員:各回36人
・対象:どなたでも(小学生以上推奨)
※参加者が小学3年生以下の場合は保護者の同伴が必要
※未就学児入室可
・申し込み方法:電話による予約 ※12月16日(土)10:00受付開始
・参加費:無料

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恐竜くん(田中真士氏/写真左)、冨田幸光氏(写真右)

講演会
恐竜研究の方法って?研究者に聞こう!
研究者はどのようにして恐竜の研究をしているのか。その研究方法は昔と今ではどう変化してきたか、恐竜の研究者からお話しいただきます。
・日時:2024年1月21日(日)15:00~16:00
・講師:冨田幸光氏(国立科学博物館 名誉研究員)
横浜国立大学教育学部卒業、米国アリゾナ大学大学院に留学、博士課程修了(Ph.D.)。1981年より国立科学博物館地学研究部研究官、同生命進化史研究グループ長、地学研究部長などを経て、2015年より国立科学博物館名誉研究員。専門は小脊椎動物学(とくに哺乳類化石と恐竜)。代表的な著書に「新版絶滅哺乳類図鑑」(丸善出版)、「小学館の図鑑NEO・新版恐竜」(小学館)がある。
・定員:30人
・対象:小学生以上
※参加者が小学3年生以下の場合は保護者の同伴が必要
※未就学児入室不可
・申し込み方法:電話による予約 ※12月16日(土)10:00受付開始
・参加費:無料

みなと図書館×みなと科学館コラボワークショップ
絵本でサイエンス!~特別版~「なりきり!恐竜大行進」
港区立みなと図書館の職員による「恐竜」に関連した絵本のおはなし会を行い、その後にみなと科学館職員も加わって工作も行います。
・日時:2024年1月20日(土)10:00~11:00
・定員:36人
・対象:未就学~小学生3年生まで(保護者の同伴が必要)
・申し込み方法:電話による予約 ※12月16日(土)10:00受付開始
・参加費:無料

イベント名
進化する!?恐竜研究展
開催期間
2023年12月13日(水) ~ 2024年1月30日(火)
計41日間
休館日
毎月第2月曜日(祝日の場合は翌日)
2023年12月29日~2024年1月3日、1月9日、1月10日は休館
開催時間
9:00~20:00(プラネタリウム最終投影 19:00開始、最終入館時間19:30)
対象年齢
幼児(幼稚園)
小学校低学年(1、2、3年生)
小学校高学年(4、5、6年生)
中学生・高校生
大人
開催場所
港区立みなと科学館 多目的ロビー(東京都港区虎ノ門3-6-9)
https://minato-kagaku.tokyo/access/
アクセス
・日比谷線「神谷町」駅4b出口より徒歩約5分
・日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅 A1・A2出口より徒歩約4分
・銀座線「虎ノ門」駅 2a出口より徒歩約10分
・南北線「六本木一丁目」駅 3番出口より徒歩約15分
料金
入館料:無料
※プラネタリウムは有料 一般投影(1回分)大人:600円/小・中・高:100円
主催者名
・主催:港区立みなと科学館
・協力:冨田幸光氏(国立科学博物館 名誉研究員)、對比地孝亘氏(国立科学博物館 地学研究部 生命進化史研究グループ 研究主幹)、リコージャパン株式会社(順不同)
問い合わせ
港区立みなと科学館
TEL:03-6381-5041(受付時間 9:00~20:00)


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